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95歳の江崎玲於奈博士

堤相談役のハガキコーナー

㈱シグマ 相談役 堤 和之 (84)
「おとこの星座」2020年9月21日月曜日
佐賀新聞ひろば掲載

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わたしが30代後半のころ。
江崎玲於奈博士は1973年、48歳でノーベル物理学賞を受賞された。
エザキダイオードが日本中で大ブームになった。
AM.FMラジオ放送の誕生である。
当時は、第一次石油危機、GDPはマイナス成長。
国力も弱く元気がなかった気がする。
そこに朗報が寄せられ、国中が一気に沸いた。
日本人の誇りとなった。
自分が受賞したかのようにみんなが胸を張った。
その誇りを寸借して、イメージを描きよく頑張ったものだ。
やがて話題から遠く消えて久しい。
先日、日経新聞の1ページに、江崎さんが取り上げられ驚いた。
よく見ると年齢95歳とある。さらにわが目を疑った。
満面の笑み、爽やかな発言がポンポン飛びだす。
メモを思い立ち、いそぎペンを走らせる。
いつまでも初々しい感性と、飽くなき好奇心を失うな。
人間の一生は自分が演ずるドラマだ。
シナリオを自分で書き、実演するのだ。
肝に銘じて、いつまでも大切にしたい。
米国の電子デバイス学会から、
最も優れた論文に与える賞を「レオ・エサキ賞」と命名したいと連絡が入ったという。嬉しいお話だ。
人生100年は普通のようになってきた。
切り抜きは、大切に保存することにした。
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