『100年企業めざして心ひとつに』
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お彼岸に交わした父母の話

堤相談役のハガキコーナー

㈱シグマ 相談役  堤  和之(84)

去る二十日、妹がお彼岸に訪ねてきた。
手作りの美味しいおはぎをもらった。
今は亡き、父母の思い出話に花が咲いた。
父も母も字がうまかったという話。
小さい兄ちゃんは、お父さんの字が似てる。
大きい兄ちゃんは、お母さんの字に似てる。
父は72歳、母は90歳で亡くなった。
父は自分のことを書き留めた、思い出を残していた。
思い出は弟が受け取り、妹に託していたようだ。
そのことをわたしは、初めて聞いたように思う。
思い出が溢れるように、あれこれ話が続いた。
新型コロナが落ち着いたら、集まってまとめようという。
父母と7人兄弟妹。
戦後、中国長春から9人が苦労して引き揚げてきた。
いま、生存してるのは3人だけである。
歳月は、待ってはくれない。
マスクをした妹は、話だけしてあたふたと辞して行った。
弟、妹、そして、わたしにしかわからない話が楽しみだ。


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