『100年企業めざして心ひとつに』
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vol.5 電気技術者の誇と重大な社会責任

堤相談役のハガキコーナー
 1957年、集落の九州電力勤務の平野幸さん、九電工の富田勝人さんのご紹介で面接試験を受け、九電工佐賀支店に入社した。
電気工事のいちから見習いである。
ここでも工事材料、作業工具の運搬はリヤカーであった。
リヤカーを自転車荷台に結んで引っ張るのがわたしの仕事だ。
汗を拭き拭き頑張った。
 秋の電験三種二次試験が目の前に待っている。
試験勉強をしながら現場の作業をしなくてはならない。
辛かったけれども夢があったので歯を食いしばり頑張った。
 秋に二次試験の結果が発表になり、1957年11月27日に無事に電験三種に合格、免状を手にした。
合格率9%という厳しい試験だったことが後で分かった。
晴れて第三種電気主任技術者になったのである。
自信と誇りで喜びが自然と湧いてきた。
 九電工は転勤が多かった。
佐賀支店、唐津営業所、福岡支店、田主丸営業所、中国支社、宇部営業所など転勤して回り、工事の種類も多岐にわたり、その分、世間も広くなり工事知識と工事経験も豊富になった。

やがて10年の歳月が流れた。

電気技術者としての現場作業の実地経験をたくさん積んだ。
お客さまの接待、工事トラブルのあと始末など、この得がたい体験が、やがて大きく活きてくる。
人生は目の前にある仕事を忠実に習得、実行することが大切だと学んだ。
 置かれた場所で、どう対処したら効率や生産性に役立つかを学んだ。
振り返ると仕事に真面目に取り込んだことが役に立った。
人生に無駄はない。
そのことを強く学んだ時期でもあった。
 お見合いをした。
父の友人大坪さんの紹介で古賀千恵子とお見合い。
気に入ってすぐ求婚、古賀家も千恵子の兄信好が快く応じてくれ結婚に至った。
千恵子の兄古賀信好は九州電力佐賀支店発電所勤務だった。
九電工の良き理解者でトントン拍子で決まった。
結婚式は1957年3月22日。
小城町春日屋で身内が集まって行われた。
新婚生活は田主丸営業所社宅。
工事担当者として始まった。
九電工の忙しさは変わらず、朝早くから遅くまで働き、

新婚生活の雰囲気は遠くにあった。

 

余禄4
第三種電気主任技術者試験は、わたしの人生で最大の試練であった。
今は亡き阿野静也先生が、わたしの耳許で囁いてくれたおかげである。
良き師匠に出会えたと今も感謝している。
合格すればわたしの人生の扉が、力強く開くと固く信じた。
そのために全身全霊と死力を尽くした。
自宅と職場、職場と定時制高校、定時制高校と自宅の三角形をうまく活かした。
自宅と職場間は自転車にまたがって電気法規を学ぶ。
電気法規は記憶力が勝負。どんどん詰め込み頭にたたき込んだ
職場でも昼休みは寸暇を割いて電気理論を学ぶ。
定時制高校では全科目を真剣に学ぶ。
暗い夜道では電気法規を暗記して学ぶ。
硬い岩石を渾身の力を込めてノミで打ち砕く。
わが家の貧しさが、勝つための戦い方をわたしに教えてくれた。
逆境の教えは人生で最高に尊いものだ。
同時に人生には一寸一分の無駄もなことも悟った。

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